WordPressのサイト、そろそろ「お引っ越し」しませんか。

EmDash(エムダッシュ)は、Cloudflare が 2026 年に公開した新しいサイト管理の仕組みです。これまでどおり管理画面から記事を書けて、そのうえ「プラグインの穴」「パスワードの心配」「サーバーの手入れ」を、仕組みそのもので減らせます。専門用語をできるだけ使わずにご紹介します。

つぎはぎだらけで配線が絡まった古い家から、雲の上の明るく新しいビルへ、荷物を積んだトラックが向かっているイラスト

WordPress で、こんなお悩みはありませんか?

どれも WordPress の「作り」から来ているお悩みです。運営している方の努力が足りないわけではありません。

更新のお知らせが止まらない

本体・テーマ・プラグインの更新が毎週のように届きます。放っておくと危ないし、更新すると表示が崩れることもあります。

入れたプラグインが「穴」になる

2025 年に WordPress まわりで見つかった弱点のうち、91% はあとから入れたプラグインが原因でした(Patchstack 調べ)。

パスワードを狙われる

管理画面のログインは、世界中から自動で何度も試されています。パスワードの使い回しは特に危険です。

ページの表示が遅い

ページを開くたびにサーバーで組み立てるため、プラグインが増えるほど重くなりがちです。

アクセスが集中すると止まる

テレビや SNS で紹介された日に限って、サーバーが重くなったり止まったりすることがあります。

サーバー代と保守費がかさむ

レンタルサーバー代に加えて、更新やバックアップを外部に頼むと、毎月の費用が積み重なります。

EmDash ってなに?

WordPress の「いいところ」を受け継いで、土台から作り直した仕組みです。

EmDash は、世界中のウェブサイトの通信を支えている Cloudflare(クラウドフレア)という会社が作った、サイト管理の仕組み(CMS)です。2026 年 4 月に試験版が公開され、9 月に正式版(バージョン 1.0)になりました。

記事の作成、画像の管理、下書き、予約公開、メニューの編集など、WordPress でおなじみのことは一通りできます。違うのは「土台」です。20 年以上前の設計を引きずらず、いまの安全の考え方で作り直されています。

  • 無料で使えるオープンソース(MIT ライセンス)
  • 世界中にある Cloudflare のサーバーから配信
  • WordPress の記事や画像を取り込む機能つき
  • 管理画面は日本語表示にも対応(翻訳は途中です)

いちばんの違い

プラグインは、カギのかかった「個室」で動きます。

WordPress のプラグインは、いわば「家の合鍵を丸ごと渡された同居人」です。入れたとたん、サイトの中身にもデータにも、どこにでも手が届いてしまいます。だから古いプラグインや悪いプラグインが 1 つでもあると、サイト全体が危なくなります。

EmDash では、プラグインを 1 つずつ別々の「個室」に入れて動かせます。プラグインは最初に「記事を読みたい」「このサイトとだけ通信したい」と申告し、許可されたこと以外はできません。万一おかしなプラグインが紛れ込んでも、その個室の外には出られない仕組みです。

  • プラグインごとに、使う機能を最初に申告
  • 申告していない相手との通信はブロック
  • 使いすぎ(処理時間など)も自動で制限
ガラス張りの個室が並ぶ建物のイラスト。部屋ごとにロボットがメール・予定表・買い物・グラフの仕事をしていて、いたずら好きの小鬼はカギのかかった部屋から出られない。受付では管理人がチェックリストを見ながら部屋ごとのカギを渡している

WordPress と EmDash を並べてみると

細かい技術の話は抜きにして、サイトを運営する人から見た違いをまとめました。

項目WordPressEmDash
ログインID とパスワードパスキー(指紋や顔認証)が基本。パスワードを覚えなくていい
プラグインサイト全体に手が届く個室の中で、許可されたことだけ
サーバーの手入れサーバーや PHP の更新が必要サーバーの面倒は Cloudflare が見る(EmDash 本体の更新は制作者が対応)
アクセス集中借りているサーバーの性能しだい世界中のサーバーで分担して受け止める
アクセスが少ない月の費用サーバー代は毎月同じだけかかる使った分だけ。小さなサイトなら無料の範囲に収まることも
記事データのしまい方見た目(HTML)ごと保存中身と見た目を分けて保存。デザイン変更や使い回しがしやすい
AI との連携プラグインを足して対応AI アシスタント用の窓口(MCP)を最初から内蔵

毎日の更新

記事の更新は、これまでどおり管理画面から。

EmDash にも、WordPress と同じような管理画面があります。文字を打って、画像を入れて、「公開」を押すだけ。HTML などの専門知識は要りません。

ログインには「パスキー」を使います。スマートフォンやパソコンの指紋認証・顔認証でログインする仕組みで、パスワードを覚える必要も、盗まれる心配もありません。

  • 下書き・予約公開・変更履歴に対応
  • 画像はメディアライブラリでまとめて管理
  • 「管理者」「編集者」「投稿者」など、担当ごとに権限を分けられる
カフェの店主がノートパソコンでお店のサイトのお知らせを更新しているイラスト。手元のスマートフォンには指紋認証のマークが表示されている

お引っ越しは、5 つのステップで進みます

記事や画像は EmDash の「取り込み機能」でまとめて移せます。デザインだけは作り直しになります。

  1. STEP 1今のサイトを棚卸しする

    ページ数・記事数・使っているプラグイン・お問い合わせフォームなどを一覧にします。「実はもう使っていない機能」が見つかることもよくあります。

  2. STEP 2WordPress から書き出す

    WordPress 標準の「エクスポート」でファイルを書き出すか、専用プラグイン「EmDash Exporter」を入れて移行用のキーを発行します。専用プラグインを使うと、カスタムフィールドや SEO 設定、メニューまで移せます。

  3. STEP 3新しいデザインを用意する

    WordPress のテーマはそのままでは使えないため、デザインは EmDash 用に作り直します。今のデザインに近づけることも、この機会に一新することもできます。

  4. STEP 4記事と画像を取り込む

    管理画面の「インポート」から読み込みます。投稿・固定ページ・カテゴリー・タグ・画像がまとめて移り、記事の中の画像の場所も自動で書き換わります。

  5. STEP 5確認して、切り替える

    表示崩れやリンク切れを確認したら、ドメインを新しいサイトに向けて完了です。古いページの URL は、新しい URL へ自動で案内(リダイレクト)するよう設定します。

はじめる前に、正直にお伝えしたいこと

EmDash は生まれたばかりの仕組みです。向き・不向きを知ったうえで選んでください。

デザインは作り直しになります

WordPress のテーマや、PHP で作られたプラグインは EmDash では動きません。記事や画像は移せますが、見た目と機能は作り直しです。

プラグインはまだ少なめです

2026 年 9 月に正式版になったばかりで、WordPress のように「探せば何でもある」状態ではありません。必要な機能を個別に作ることもあります。

「個室」プラグインは有料プランで

プラグインを個室で動かす機能は、Cloudflare Workers の有料プラン(月 5 ドル〜)で使えます。プラグインを使わない小さなサイトなら無料プランでも動きます。

改良のペースが速いソフトです

正式版から 3 週間ほどでバージョン 1.3 になるなど、更新が活発です。定期的なアップデートは、制作者に任せるのが安心です。

日本語表示は翻訳の途中です

管理画面は日本語に切り替えられますが、一部の画面は英語のまま表示されます。

フォームやメールは追加で設定

お問い合わせフォームやメール送信は、最初から付いているわけではありません。必要に応じて追加の設定や開発で対応します。

費用の目安

無料プラン

0 円/ 月

まずは小さく始めたいサイトに

  • Cloudflare Workers の無料プランで動作
  • 1 日 10 万リクエストまで
  • データベースと画像置き場にも無料枠あり
  • 「個室」プラグインは使えません
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おすすめ

有料プラン

5 ドル〜/ 月

プラグインも安心して使いたいサイトに

  • Cloudflare Workers の有料プラン
  • 月 1,000 万リクエストまで込み
  • プラグインを「個室」で動かせる
  • 超えた分だけ少しずつ加算
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移行をおまかせ

個別見積もり

秋葉機関がまるごとお手伝いします

  • 今のサイトの棚卸しと移行計画
  • デザインの作り直し
  • 記事・画像の取り込みと確認
  • 公開後の更新・保守
見積もりを相談する

よくある質問

今の WordPress サイトの記事は、全部移せますか?

投稿・固定ページ・カテゴリー・タグ・画像・作成者は、取り込み機能でまとめて移せます。専用プラグイン「EmDash Exporter」を使えば、カスタムフィールド(ACF など)や Yoast・Rank Math の SEO 設定、メニュー、コメントも移せます。ただし、プラグインが作っていた特殊な表示(スライダーやフォームなど)は作り直しが必要です。

URL は変わりますか? 検索順位が心配です。

URL の形は新しいサイト側で決められるので、今と同じ URL にそろえることもできます。変わる場合も、古い URL から新しい URL へ自動で案内する設定をしておけば、検索エンジンの評価を引き継ぎやすくなります。

今使っているドメインやメールはどうなりますか?

ドメインはそのまま使えます。ドメインの管理を Cloudflare に移す形が一般的です。メールは、今お使いのメールサービスをそのまま使い続けられるよう設定を引き継ぎます。

スマートフォンをなくしたら、ログインできなくなりませんか?

パスキーは 1 人につき複数(最大 10 個)登録できます。パソコンとスマートフォンの両方に登録しておけば安心です。設定しておけば、Google や GitHub などのアカウントでログインする方法も選べます。

自分で移行作業をすることもできますか?

できます。EmDash は無料で、手順も公開されています。ただし、デザインの作り直しや Cloudflare の設定には、ある程度の技術知識が必要です。難しそうなら、お気軽にご相談ください。

表示している費用は、いつ時点のものですか?

2026 年 10 月時点の Cloudflare の公表価格をもとにした、サーバー代の目安です。料金改定や為替で変わることがあります。ドメインの更新費用は別にかかります。

このサイトも EmDash で作られていますか?

はい。このページの文章や見出しは、すべて EmDash の管理画面から書き換えられるようになっています。

まずは、今のサイトを見せてください。

「うちのサイトでも引っ越せる?」「費用はどのくらい?」といった段階のご相談で大丈夫です。今のサイトの URL を添えて、お気軽にご連絡ください。

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